Release Date: Dec 5, 2016
2016年11月12日(土)東京・青山一丁目のConnel Coffeeにて、BALMUDAが2016 World Barista Championship準優勝に輝いた岩瀬由和バリスタと、バリスタトレーナー阪本義治氏とともに、夢のような新しい体験会を開催。
「素晴らしい体験を、一人でも多くの人に」という共通の想いから実現した今回の体験会は、自分がまるでWorld Barista Championshipのファイナルステージで審査員になったような感覚で、世界レベルのバリスタによる熱いプレゼンテーションと想いが込められたコーヒーサーブ、そして衝撃と感動の味わいが実感できる…そんな本イベントの内容を独占リポート。
世界最高峰の一杯とは?追求と努力を重ね、世界のトップバリスタとして認められた岩瀬バリスタにも注目。
プロフィール
岩瀬由和(Yukikazu Iwase)
2008年福岡にて、コーヒーショップ「REC COFFEE」を小さな移動販売車からスタート。共同オーナーを務めながら、Japan Barista Championship (JBC)に5回の挑戦を重ねて、2014年Japan Barista Championship (JBC)で優勝。そこから2連覇を果たし、2016年World Barista Championship準優勝。
阪本義治(Yoshiharu Sakamoto)
2005年からトレーナーとしてバリスタトレーニングを本格的に始動。数多くの大会審査員としても活躍される中、日本を代表するバリスタ育成にも力を入れ、トップレベルのバリスタを続々と世界に輩出している。
BALMUDA (バルミューダ)
クリエイティブとテクノロジーの会社BALMUDAは、2003年に設立。代表取締役は寺尾玄氏。現在は、感動のトーストを実現するBALMUDA The Toasterをはじめ、心躍るような素晴らしい体験ができる家電を主力商品としている。2016年10月には電気ケトルBALMUDA The Potを発売。
体験会の流れ
・阪本氏による、バリスタや世界大会、コーヒーに関する解説
・岩瀬バリスタによるデモンストレーション
・エスプレッソ、ミルクビバレッジの試飲
・BALMUDA The Potを使用したドリップデモンストレーション
・コーヒー試飲とパンの試食
バリスタとは?
エスプレッソの、そしてコーヒーのスペシャリスト。
バリスタとは、元々はイタリアで生まれた職業で、バールに立ち、コーヒーだけでなくカクテルなどのお酒や料理なども提供していた。バーテンダーともいう。
それがアメリカや北欧にも広がり、コーヒー専門店スターバックスの誕生やコーヒーブーム到来に大きな影響を与える。スターバックスの爆発的な人気と共に、バリスタ=スターバックスのスタッフという誤ったイメージを持たれることも多かった。本来はコーヒーを淹れるスペシャリストであるという正しい意味と、その職業としての重要性をしっかりと知ってもらうために、World Barista Championshipなど世界規模の大会なども設けられるようになった。
World Barista Championship (WBC) について
世界で最もレベルが高く、最も競技人口が多い、世界最高峰のバリスタ競技会。
各国のバリスタ・チャンピオンシップの優勝者たちが集結し、60ヶ国の予選、12ヶ国の準決勝、6ヶ国の決勝を経て、毎年世界一のバリスタが決定する。2000年から始まったWBCは、現在までに17名の世界チャンピオンを輩出しており、その中には日本人の井崎英典氏(2014年優勝)も。
また優勝者だけでなく、WBCファイナリストバリスタには、一年間コーヒーのあり方を正しく伝えるアンバサダー(大使)として活動するという大きな役割が課せられる。
競技内容
15分間で4名の審査員に、エスプレッソ、ミルクビバレッジ、シグネチャードリンクの3種類を1杯ずつ、計12杯のドリンクを提供。技術、味、プレゼンテーションなどが採点され、毎年世界チャンピオンが決定。
2016 WBCランキング
本年度のランキングは下記の通り。
Champion: Berg Wu of Taiwan
2nd: Yoshikazu Iwase of Japan
3rd: Ben Put of Canada
4th: Lem Butler of the USA
5th: Charlotte Malaval of France
6th: Lex Wenneker of The Netherlands.
参照:http://www.worldbaristachampionship.org
動画:ファイナル競技中の岩瀬バリスタ
体験会での使用豆とテイスティング方法
使用豆について
岩瀬バリスタ自身が農園に行き、収穫、処理したコーヒー。
NINTY PLUS COFFEE社の生豆を使用。WBCで使用したものとは異なる。
品種:パナマ ゲイシャ種
生産者:Joseph Brodsky
生産国:Panama
コーヒー名:Yoshikazu Iwase Meaker series
テイスティング方法
エスプレッソの楽しみ方
1.提供されたらすぐにスプーンで3回混ぜて、
2.カップを持って鼻を近づけて、香りを嗅ぐ
3.テイスティング!
10分間の競技デモを体験
緊張感のある雰囲気の中、さわやかな音楽が流れる会場。岩瀬バリスタが一回大きく深呼吸をしてから片手を挙げ「はじめます!」の一言と同時に、10分間のプレゼンテーションがスタート。
4名の審査員役のお客様一人一人の目を見ながら、「魅力的なフレーバーがあるコーヒー」を提供する準備に入る。口も手も同時に動かしながらも、一言一言の言葉、一つ一つの動き、全てに心が込められ訴えかけてくる。
まずはエスプレッソ。20gの豆、40gの抽出。
ブラックベリー、ピーチ、カカオ、パッションフルーツを感じ、口に含んだ時にスムース、そしてシルキーさを楽しめる。さらに上質なフローラルさが広がる。
赤紫のチェリーのみをピッカーする収穫方法と、乾燥工程前にチェリーを密閉状態にし、低温で4日間置くというパーメンテーションプロセスにこだわったからこそ生まれるこのコーヒー豆は、素晴らしいアロマとよりフルーティーで濃厚さを表現する。
続いてミルクビバレッジ。20gの豆、40gの抽出。
エスプレッソは1ショットで、ミルクフォームの厚さは0.5cmで約100g。焙煎後11日目の豆を使用し、ロースティーな味わいが出ないようにフレーバーと酸のバランスが考えられている。そうすることで、ブルーベリージャムやバニラのような甘さをもったミルクビバレッジが完成。
この希少な豆を求めて、毎年農園に行き、普段上質なコーヒーを飲むことがない、ピッカーたちと一緒に毎朝一杯のコーヒーを飲むという岩瀬バリスタ。本当に美味しい味に共に向き合うことで、「素晴らしい工程が、素晴らしい一杯になり、感動と満足を与える」ということを伝え知ってもらっている。ただただ「赤いチェリー、赤紫のチェリーをとってくれ」というのではなく、想いを伝え感じてもらうことが大切なのだという。
最高峰の一杯をお客様にお届けするまでには、多くの人が関わり、時間、工程、想いがいっぱいに込められている。それをこのコーヒーと共に少しでも伝え、感じてもらいたいという10分間のプレゼンテーションは、私たちに教えてくれた。
BALMUDA The Potを使用したドリップデモンストレーション
今回はエチオピア豆を使用し、温度が高いときは、トロピカルフルーツを、冷めてくると熟した赤いフルーツとスパイシーさを感じる一杯をご用意。
ドリップのポイント
1.美味しいコーヒー豆が必要。
2.器具を用意。(グラインダーで挽きたての豆を使用することでより美味しくなる。)
おすすめレシピ
豆22g(細め挽き目)
92℃のお湯を380ml注ぐ。2分落ちきりで、最終抽出量は360ml程。
抽出後は、サーバーに入った液体を混ぜてからカップに注ぐ。
最後に
WBCは、ただ世界一のバリスタを決めるための大会ではない。コーヒーを追求し続けるバリスタが品質を確信し、きちんとした評価を得るために毎年開催され、10000人以上の人がその頂点を目指すのだ。コーヒーの味だけではなく、そこに込められた想いを知ることで、その美味しさはより貴重に感じ、これまでに出会ったことのないような”最高峰の一杯”になるのだと思った。
ただあるモノを提供するのではなく、「素晴らしい体験を」届けたいというBALUMUDAの企業理念と岩瀬バリスタ、阪本トレーナーの想いが一致したことで開催されたこの体験会は、とても貴重な時間ととなった。
イベント情報
世界最高峰の一杯を、あなたに。
主催:BALMUDA
講師:岩瀬由和バリスタ(REC COFFEE)/ 阪本義治氏
会場:Connel Coffee
URL:https://www.balmuda.com/jp/events/20161112
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